こきゅうを とめるな けんかを とめろ。 - sachool
歳をとって昔話ばかりしてしまうと子どもたちからは顰蹙を買ってしまいがちだが、ことゲームの話になると話は変わる。某大乱闘ゲームのおかげで、「ゲームはプレイしたことがないけれど名前と技は知ってるキャラクター」というものが結構あったりする。その一つがMOTHER(マザー)シリーズに登場するネス少年だ。ゲームについての説明は例によって割愛するが、今回紹介したいのは『ひみつのたからばこ』という攻略本。なんとこの本にはわざとデータが中途半端に載っており、本だけでは「完璧に」攻略することはできない。その一方で、まるで現実にあるかのような街のコラージュ写真、そして小説が書かれている。旅立ちの初日から旅の終わりまでを描いたこの小説では主人公たちの心情が細かく描写されており、プレーヤーが遊んだ時間をより鮮やかな思い出に変えてくれる。ネットを見れば「マチガイナイ答え」が載っている現在では、この本は多くの人に理解し難いかもしれない。ただ、合理的選択だけでは得られない余白の経験が、感情が、余談が、このゲームと本に詰まっている。見えないプレッシャーと戦ってばかりの社会だけでなく、趣味のゲームでも合理的に対戦している。そんな方々の心の休息にとってもオススメなセットである。
コラム筆者・プログラミングスクールSachool
仙台を拠点にプログラミングスクールを運営。作りたい人が自信を持って作れるよう、背中を押せる場所を目指しています。
Instagram:@sachool_sendai
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