自由になる - 東大温泉サークル　OKR（おける）

ひとつ、浴槽をまるまる借り切って、ひとり、朝から風呂に入る。湯船の中で膝を抱える──、もちろん、伸ばしてもいい。今日1日の予定に思いを馳せる──、あるいは、何も考えなくてもいい。その朝、東鳴子にあまたある湯船のうちのひとつに浸かって、私は自由だった。湯が私を身体の重さから解き放ち、疲れから自由にする。頭を悩ますすべての大事は些事となり、すべての些事は露と消える。都会の喧騒から、他人の目から、睡眠不足から、お肌のトラブルから、自由になる。いつまでも入っていられる。時間からも自由を勝ち取る。 湯は人を自由にする。

(東京大学法学部3年 井原 諄)

コラム筆者・東大温泉サークル　OKR（おける）  

温泉好きが集まる「温泉と真剣に向き合うサークル」です。大崎市の東鳴子温泉と連携して、新しい温泉旅を提案中。「鳴子ワカモノ湯治」を体験できる学生限定ツアーは、参加者募集中です。 

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