髪の「やまのは」 - 宮城アナログ文化協会 濱田 直樹
人生3度目の京都。これまでの印象はあまり良くなかった。それでも当日を迎えるとそれなりのテンションになるのだから、不思議なものだ。それでも!と、気を引き締めていたら、今度は変に落ち着いてしまった。さて京都では友人が居る「gojo guesthouse」を拠点に動き回っていたが、そんな中に珍しく京都在住の東北人と出会った。青森出身の彼女は地元で10年ほど美容師をしていたが、ふと訪れた京都を気に入り移り住むことにしたそうだ。ぼくは土着気質の東北人が移住するほどの「気に入った」がどうしても気になってしまい、私なりの配慮をしつつ、あれやこれやを伺った。そうして話を聞き進めていく内に気がついたのだ、明確な理由が無いことに!ぼくは心底驚き、考えた。そうした末に一つの仮説を思った。もしかしたら彼女は理性ではなく、野生的な感覚で移住に踏み切ったのではないか。そしてその野生に抗わず、そのままを受け入れる、もしくは受け入れられるそのおおらかな感性にドッカーン!となり、すごい!すごい!ピーピーピー!とわちゃわちゃ騒いで帰ってきました。帰り側に教えてもらった地元のローカルショップ(無添加たこ焼き、レモンタルトなど)もぜんぶ美味しくて、次に京都へ行ったらまずは彼女に髪を切ってもらおうと思う。そして珈琲の「やまのは」ともお話をしよう。それまではこれまでのように日々を続けよう。
コラム筆者・宮城アナログ文化協会 濱田 直樹
1981年仙台市生まれ。ex 仙台メディアテーク、ex 松竹梅レコード。現在は様々なディレクション業をこなしながら映像制作を行なっている。青葉こけし会 所属。防災士。
0コメント