「光と私語」- ペンギン文庫
淡い光の中で本を開く。新鋭歌人 吉田恭大の歌集「光と私語」は現代的な日常の光景が広がる。
「笑わなくてもあかるく、そして、地下鉄の新しい乗り入れの始まり」
「真昼間のランドリーまで出でし間に黄色い不在通知が届く」
交差しないであろう毎日の暮らしが、短歌を読んでいるうちに、隣の町に住んでいるような近い感覚を覚える。
「見晴らしのあかるくて涼しい場所の、日曜日しか来ないバス停」
電車に飛び乗りバスに乗り、時に非日常を味わうために旅行者を装い暇を潰す。
コラム筆者・移動本屋 ペンギン文庫
仙台を拠点に写真や美術、文芸、詩などの新刊書を中心としたラインナップで、 行く先々に合わせて本をセレクトし。 様々な土地で本屋を開く。 土地と土地を紡いで本と本屋の可能性を探す移動式本屋です。
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