ありふれたくじら Vol.6 - ペンギン文庫
アラスカで先住民芸術を学んだ仙台市在住の美術作家 是恒さくらが様々な土地へフィールドワークし、鯨にまつわる多様な物語を集めたリトルプレス「ありふれたくじら」シリーズ。今回は、ニューヨーク州ロングアイランドの地へ旅で編んでいく物語。鯨にまつわる文化や物語を、作者の目線で旅をしているように本を開く。人間と鯨、自然との対話の中で、何を優先し問題は何であるか人は自然に試されていると描かれている。添えられた作者の刺繍作品は、海の中を軽やかにさまよい、遠い土地の綴られた物語を自分の環境の中の身近な問題点と考えることができる。漁港の町で風を感じ、静かに読みたい一冊。
コラム筆者・移動本屋 ペンギン文庫
仙台を拠点に写真や美術、文芸、詩などの新刊書を中心としたラインナップで、 行く先々に合わせて本をセレクトし。 様々な土地で本屋を開く。 土地と土地を紡いで本と本屋の可能性を探す移動式本屋です。
0コメント