「外は夏」 - ペンギン文庫
キム・エラン 古川綾子訳
不意打ちに起こる悲劇の喪失感や戸惑いをささやかな描写を丁寧に表現している。時間と心の揺れを客観視しながら、自分の中にある悲しみと向き合うような短編集。日常の挫折や再生の言葉が多く、悲しみを共感できない部分も多いかもしれないけど、それぞれにあるリアリティに足を止めながら向き合って読む言葉は、夏の終わりの肌寒い夜に合う。
コラム筆者・移動本屋 ペンギン文庫
仙台を拠点に写真や美術、文芸、詩などの新刊書を中心としたラインナップで、 行く先々に合わせて本をセレクトし。 様々な土地で本屋を開く。 土地と土地を紡いで本と本屋の可能性を探す移動式本屋です。
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